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売主が不動産売却時に注意すべきアスベスト問題

売主が不動産売却時に注意すべきアスベスト問題

 

2005年、アスベスト(石綿)を含有する製品を製造していた工場での従業員や工場の周辺住民への被害が明らかになり、アスベストは大きな社会問題となりました。現在、建築基準法によりアスベストの使用は禁止されており、新築する建築物についての利用はできませんが、2006年8月以前に着工した建築物には、アスベスト含有建材が使用され建てられた可能性があります。不動産の売主として、アスベストに関してどのような責任と対策が必要かを紹介します。

目次

1. アスベスト問題

(1) アスベストとは

(2) アスベストによる健康被害

(3) 一般住宅のアスベスト使用の可能性と使用箇所

2. アスベストに関わる建物売買の規制

(1) 建築物の改修、解体時の規制

(2) 建築物の取引時の説明・表示の必要性

(3) アスベストと重要事項説明

3. アスベストに関する売主の義務と責任は?

(1) 宅地建物取引法上の売主側の宅地建物取引業者の義務

(2) 民法上の売主の契約不適合責任の可能性

(3) アスベストの調査と調査補助金制度

まとめ

 

1.アスベスト問題

 

(1) アスベストとは

 

アスベストとは、繊維状にほぐれる鉱物の総称であり、その見た目から「石綿」とも呼ばれています。代表的なのが「クリソタイル(白石綿)」で、ほかにも「クロシドライト(青石綿)」や「アモサイト(茶石綿)」などがあります。

アスベストは熱や酸、アルカリに強くて、腐りにくく密着性があり、熱や電気を通しにくいのが強みです。さらに安価で入手できるため、1970年代を中心に建築材料として幅広く使われていました。

 

アスベストが特に使われている可能性が高いのは、倉庫や工場に多い鉄骨造の建物です。防火や耐火目的で柱や梁、天井に吹き付けられて使われているケースが多くあります。

 

(2) アスベストによる健康被害

 

2005年に前述したように、アスベストを扱う工場の従業員や出入り業者、その家族、周辺住民が相次いで「中皮腫」を発症し深刻な問題となってきました。

 

中皮腫とは、内臓を覆う膜の表面にある中皮に悪性腫瘍ができる病気で、主に胸膜で発症する「胸膜中皮腫」と、腹膜で発症する「腹膜中皮腫」の2種類があります。このうち、胸膜中皮腫の原因といわれているのがアスベストの吸引です。

 

その他、肺の中で細胞の破壊と修復を繰り返す「石綿肺」や、肺がんなどを引き起こす可能性があります。

 

アスベストによる病気の潜伏期間は30~50年ともいわれており、重症化するまで具体的な症状が出ないのが特徴です。

 

現在は建築基準法第28条の2により、アスベストの使用は全面的に禁止されています。しかし、規制が施行された2006年8月以前に着工した建物では使われている可能性があります。

 

(3) 一般住宅のアスベスト使用の可能性と使用箇所

 

店舗併用住宅、共同住宅などで鉄骨、鉄筋造の住宅では、鉄骨部分の耐火被覆、屋根裏などの断熱被覆、防音被覆などのために、アスベストが吹き付けられていることがあります。その部分に、はがれ、毛羽立ち、垂れ下がり、繊維崩れ、損傷や欠損などの状態が見られる場合には飛散の可能性があります。

 

木造住宅の場合には、吹き付けアスベストが使われている可能性はほとんどありません。しかし、床、壁、天井、屋根などにアスベスト成形板が使われている可能性はあります。 ただし、アスベスト成形板は、セメントなでで固定されており、解体・切断したり、あるいは表面が劣化していない限り、大気中に飛散する可能性は低いと考えられます。

 

2.アスベストに関わる建物売買の規制

 

(1) 建築物の改修、解体時の規制

 

建築物の改修、解体する段階まで、各種法令で規制が設けられています。

建築物の改修、解体を行う場合は、労働安全衛生法及び石綿障害予防規則、大気汚染防止法、その他都道府県の条例などに基づき届け出を行い、適切な方法で石綿の除去等を行った上で改修・解体を行う必要があります。そのため、多額の費用がかかる可能性があります。

 

(2) 建築物の取引時の説明・表示の必要性

 

建築物の取引を行う際は、宅地建物取引業法および住宅品質確保法により、建築物のアスベストの使用の有無等について、説明や表示を行う必要があります。

 

(3) アスベストと重要事項説明

 

宅地建物取引業者は、宅地建物取引業法第35条により、取引の相手方に対し、契約締結の前提として認識しておくべき一定の重要事項について、売買等の契約が成立するまでの間に、書面を交付して説明する義務を負います。

 

アスベストに関しては、宅地建物取引業法第35条1項14号に基づき、宅地建物取引業法施行規則16条の4の3が定められています。アスベストについてはこの部分が該当します。

建物の売買・交換・賃借において、当該建物について「石綿の使用の有無の調査の結果が記録されているときは、その内容」を重要事項として説明すべきと定めています。

 

上記の「石綿の使用の有無の調査の結果が記載されているときは、その内容」を重要事項として説明するとは、具体的にどのようなことを意味するのでしょうか。また、石綿調査結果の記録が判明しない場合はどのように考えればよいでしょうか。

 

以上の点につき、国土交通省が定める通達「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」では具体的に次のような考え方を示しています。

 

①石綿の使用の有無の調査結果の記録が保存されているときは、「その内容」として、調査の実施機関、調査の範囲、調査年月日、石綿の使用の有無及び石綿の使用の箇所を説明することとする。ただし、調査結果の記録から、これらのうちいずれかが判明しない場合にあっては、売主等に補足情報の告知を求め、それでもなお判明しないときは、その旨を説明すれば足りるものとする。
②調査結果の記録から容易に石綿の使用の有無が確認できる場合には、当該調査結果の記録を別添することも差し支えない。
③本説明義務については、売主及び所有者に当該調査の記録の有無を照会し、必要に応じて管理組合、管理業者及び施工会社にも問い合わせた上、存在しないことが確認された場合又はその存在が判明しない場合は、その照会をもって調査義務を果たしたことになる。
④本説明義務については、石綿の使用の有無の調査の実施自体を宅地建物取引業者に義務付けるものではないことに留意すること。
⑤紛争の防止の観点から、売主から提出された調査結果の記録を説明する場合は、売主等の責任の下に行われた調査であることを、建物全体を調査したものではない場合は、調査した範囲に限定があることを、それぞれ明らかにすること。

 

上記より、宅地建物業者は調査結果の記録が保存されていれば、その記録から説明をし、その記録から判明しない部分があれば、売主等に補足情報の告知を求め、それでもなお判明しなければ、その旨を説明すれば、重要事項説明の上では足りるとされています。

 

3.アスベストに関する売主、および、売主側の宅地建物業者の義務と責任は?

 

(1) 宅地建物取引法上の売主側の宅地建物取引業者の義務

 

売主側の宅地建物取引業者はアスベストの調査結果(記録)がある場合、買主に対して説明の義務が生じます。しかし、調査そのものは義務付けられているわけではありません。極端にいえば、記録がなければアスベストの有無に関係なく売買は可能です。

ただし、調査結果があり、さらに、アスベストが使用されていないことが判明されていれば売却には有利となります。

 

(2) 民法上の売主の契約不適合責任の可能性

 

売主側から買主に告げずに、売買不動産にアスベストが含まれていることが判明した場合、撤去費用などに関する損害賠償請求や売買契約解除が問題となり、売主の契約不適合責任(瑕疵担保責任)が問われる可能性があります。

契約不適合責任(瑕疵担保責任)とは、売買の目的物に「隠れた瑕疵」がある場合に、売主に課される法的責任です。

 

買主が売買物件にアスベストが含まれていることを知らずに購入し、その後アスベストが含まれていることが分かった場合は、売主の契約不適合責任が問われる可能性があります。

 

(3) アスベストの調査と調査補助金制度

 

売主によるアスベストの調査は専門家に依頼することになります。

アスベストの調査では、建築に関わる設計図書などの資料から建物の着工年や使用した建材とその部位、アスベストが使われている可能性を書面から判断します。次に現地調査で、設計図書と照らし合わせながら目視でチェックし、疑わしい箇所ではサンプルの採取を行います。

 

民間建築物に対するアスベスト調査等に関して国土交通省は、補助制度(住宅・建築物アスベスト改修事業)を創設しており、補助金制度がある地方公共団体において活用することができます。補助対象とするアスベストは、吹付けアスベスト、アスベスト含有吹付けロックウールです。

※補助金制度がない地方公共団体もありますので、詳細はお住まいの地方公共団体にお問い合わせください。

 

補助金制度の内容は次のようなものです。

①補助事業の内容:建築物の吹付け材について行うアスベスト含有の有無に係わる調査
②対象建築物:吹付けアスベスト等が施工されている恐れのある建築物
③対象とする費用:対象建築物の所有者等が行う、吹付け材のアスベスト含有調査に要する費用
④補助額:限度額は原則として25万円/棟(民間事業者等が実施する場合は地方公共団体を経由)

 

*厚生労働省「石綿総合情報ポータルサイト」

https://www.ishiwata.mhlw.go.jp/about-subsidy-system/

 

まとめ

 

・現在、建築基準法によりアスベストの使用は禁止されており、新築する建築物については利用することはできません。
・2006年8月以前に建築に着手した建築物には、アスベスト含有建材が使用されて建てられた可能性があります。そのため、この時期以前の中古物件売買では売主の責任問題があります。
・宅地建物取引業者は、宅地建物取引業法第35条により、取引の相手方に対し、アスベストに関して「石綿の使用の有無の調査の結果が記録されているときは、その内容」を重要事項として説明すべきと定めています。
・売主側から買主に告げずに、売買不動産にアスベストが含まれていることが判明した場合、撤去費用などに関する損害賠償請求や売買契約解除が問題となり、売主の契約不適合責任(瑕疵担保責任)が問われる可能性があります。
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