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実家売却の準備のための遺品整理の方法
実家売却の準備のための遺品整理の方法
両親が亡くなり、自分たち子供も育った実家を売却するのは寂しく心理的にも抵抗のあるものです。しかし、誰も住む予定がないならば売らなければならないでしょう。その際には残してある親の遺品も整理する必要があるでしょう。死後すぐに遺品の一部を整理する場合もあるでしょうが、一部は残っているでしょう。亡くなってから時間が経っていなければこれから遺品整理をする場合もあるでしょう。実家売却の準備のための遺品整理の方法について紹介します。
目次
1. 実家の売却
2. 遺品整理とは
(1) 遺品整理とは
(2) 遺品整理の意味合い
3. 遺品整理の仕方
(1) 残すもの
(2) 廃棄処分するもの
(3) 残すか処分するか迷うもの
4. 遺品整理の注意点
5. 処分するものが多いときは業者に依頼する場合も
まとめ
1.実家の売却
実家の売却では、親の一人が亡くなって配偶者が残っている場合は売却されない場合が多いでしょう。そのため、両親とも亡くなり、子供の誰も実家には住まない場合が売却では多いでしょう。また、遺産分割では不動産の分割は難しいため、不動産を売却して現金化し、現金分割する場合も多くあります。
実家の売却は子供にとっても自分たちが育った思い出の地であり、寂しいものでしょう。しかし、誰も住まないならばいつかは売らざるをえないでしょう。
2.遺品整理とは
(1) 遺品整理とは
遺品整理とは、親や身内が亡くなったとき、その人が生前に使っていたものを整理することです。遺品とは、故人の身の回りのものや日常的に使っていたもの、家族のために残した遺品など、その人にゆかりのある全てのものを指します。
(2) 遺品整理の意味合い
故人の私物を整理すると、その人が生きていた証となるものとあらためて向き合うことになります。親の大切にしてきたものを改めて考えることは重要なことでしょう。
故人との思い出や記憶の架け橋となる大切な遺品の整理は、遺族が行う大切な仕事でもあるでしょう。不用品の処分は業者に依頼しても、精神的な意味の関わる品は遺族が行わなければなりません。
3.遺品整理の仕方
遺品を、残すもの、廃棄処分するもの、残すか処分するか迷うものの3分類をします。
残すものには次のようなものがあります。
(1) 残すもの
貴重品には、金品だけに限らず、故人に関する重要書類や所有していた不動産の権利・情報などがあります。
➀貴重品
相続の手続きをこれから行う場合は、次のようなものがあります。
a. 銀行の通帳
b. クレジットカードやキャッシュカード
c. 実印、印鑑
d. 健康保険証
e. マイナンバーカード、パスポート、自動車免許証などの本人証明
f. 年金手帳
g. 公共料金等の請求書や領収書
h. 有価証券
i. 不動産などの権利関係書類
j. 貴金属や宝石、美術品など
相続手続きが終わっている場合は、遺産分割していないものに限定されるでしょう。
②形見(思い出の品)
形見とは、故人が残したものの中でも、特にその人が愛用していたものや、思い出の品のことです。貴重品とは異なるものの、故人との思い出を忘れないための大切な品です。
思い出として、取っておくものには次のものが含まれます。
・写真アルバム
・ビデオ映像など
・着物など
・趣味のもの
故人が生前に趣味で集めていたものも思い出の1つです。
・その他故人が大切にしていたもの
③再利用できるもの
家電製品や再利用できるものがあれば、遺族で分けるかリサイクル業者に引き取ってもらいましょう。中にはリサイクルせずにとっておいたほうがいいものもありますので、注意して整理することが大切です。
(2) 廃棄処分するもの
故人の残したものを破棄するのは勇気のいることですが、不要だと感じたものは廃棄処分するしかありません。
粗大ごみは地方自治体の手続きに従って廃棄処分します。
一般ごみは、分別して指定の曜日に出します。量が多いので複数回にわたって処分します。
(3) 残すか処分するか迷うもの
残すか処分するか迷うものはいったん別の分類にして後から判断します。
4.遺品整理の注意点
遺品整理を自分たちで行う場合に、気をつけなければならない注意点があります。
➀親族との話し合い
相続人が複数いる場合、一人で遺品整理を行うと、貴重品や貴金属、着物など配分をめぐってトラブルにつながりかねません。遺品整理は、自己判断ではなく必ず相続人全員で一緒に行うことが大切です。特に形見分けでは思い出があり本人自身の参加が重要です。勝手に一人で行わないようにします。
②処分に迷うものは一旦保留
遺品を整理している途中で処分の方法に迷うものが出てきたら、一旦保留にしておくことをおすすめします。故人が亡くなって間もないうちに遺品整理を行わなければならない場合、悲しみが大きく冷静な判断力が欠けていることがあるからです。
5.処分するものが多いときは業者に依頼する場合も
不用品が大量になり、粗大ごみも多い場合などは、遺品整理業者や廃棄物処理業者に依頼する場合もあるでしょう。
また、整理や処分には人手も必要で、人手がない場合や時間的に急ぐ場合は、業者依頼はあるでしょう。
廃棄物処分費用については必ず見積りを取って行いましょう。
まとめ