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重要事項説明書における文例
重要事項説明書における文例
不動産の売買では一般的に宅地建物取引業者に仲介を依頼して行われます。宅地建物取引業者は売買の仲介では宅地建物取引士により重要事項の説明を行います。重要事項の内容について、売主は売却を依頼した宅地建物取引業者と打ち合わせる必要があります。内容では売却後買主からクレームがないように誠実に事実を伝え、買主のリスクのある場合についても売主側はあらかじめ伝えておくことが重要です。売主にとっては不都合な場合などの文例を紹介します。
目次
1． 土地に関する重要事項説明の例
2． 建物に関する重要事項説明の例
3． 生活環境についての重要事項説明の例
まとめ
１．土地に関する重要事項説明の例
【用途地域が重複している場合の例】
・対象不動産の土地は、商業地域と第二種中高層住居地域が重なった地域となります。都市計画では商業地域が防火地域、第二種中高層住居地域が準防火地域となっておりますが、当該地に建物を建築する場合には、防火地域の建物制限を受ける可能性があります。
【地盤補強工事が必要となる場合の例】
・対象不動産に建物を建築する際、建築を依頼する住宅メーカーから地盤・地耐力調査を要請されることがあり、その結果によっては地盤補強工事等が必要となる場合があります。地盤補強工事等については、建築する建物の構造、規模、重量及び依頼する住宅メーカーにより異なります。また、地盤補強工事等については別途買主様の負担となります。
【地盤改良工事が必要となる場合の例】
・土地に建物を再建築する際、建物の規模、構造等によっては地耐力の関係上、深基礎やベタ基礎の工事を施すことを必要とする場合があります。又、地盤調査の結果によっては、地盤改良工事等を勧められる場合があります。これらの工事施設費用は買主様の負担となります。
【擁壁のやり直しが必要となる場合の例】
・対象不動産を再建築や増築、改築する場合、所轄官庁から現在の擁壁並びにコンクリートブロック塀について、やり直しや改修、補修等の指導を受ける場合があります。その場合、工事施設費用は別途買主様の負担となります。
【残置物があるが現況のままの引き渡しとなる場合の例】
・本物件敷地内に庭木、庭石、塀、フェンス、垣根、表札、灯篭等が残存致しますが、現況のままのお引き渡しとなります。
【浄化槽があるが埋め戻しのままの引き渡しとなる場合の例】
・本物件には浄化槽が埋め戻しされています。
【越境部分の撤去協定がある場合の例】
・対象不動産の垣根の一部が隣接地の敷地に越境しています。隣接地所有者との間で、隣接地建物を増築・改築・再建築する場合には、当該越境部分を撤去する旨の覚書が締結されていますので、その内容を承継して頂きます。覚書は添付します。
【隣地の排水管が敷地を経由して引き込まれている場合の例】
・北側隣接地（地番：○番）の排水管が対象不動産の敷地を経由して引き込まれております。
【樹木による不具合がある場合の例】
・対象不動産に存する樹木により、周辺のブロック等に一部浮き上がり等が見受けられます。
２．建物に関する重要事項説明の例
【現況優先の例】
・販売図面と現況が異なる場合には、現況優先にてお願い致します。
【設計図書の例】
・既存建物の設計図書等につきましては、参考資料としてお渡しするもので、その後の増改築等により、設計図書等に記載されている内容は現在の施工状態とは相違している場合があります。
【アスベストが使用されている可能性がある場合の例】
・現在既に建築されている多くの建物は、石綿（アスベスト）を含有している建材が一般的に使用されていた時期があり、本物件にもアスベストが使用されている可能性があります。使用の実態は不明です。建材に含まれるアスベストは、繊維が固定されている為、日常生活の中で飛散することはなく、通常の使用においては健康に被害を及ぼすものではありません。ただし、増改築やリフォーム、解体時にはこれら建材アスベストを飛散させることがないよう関係法令に則り、専門業者による施工と産業廃棄物処理が必要となり、そのための費用が必要となる場合があります。
【火災警報器の設置の例】
火災警報器等の設置について対象不動産にて設置されていない箇所がある場合は買主様の負担にて設置してください。
【経年劣化による性能低下についての例】
・本物件は中古物件につき、給排水管、ガス管については経年変化及び使用による性能低下をしている場合があり、将来の維持管理のために修繕、交換が必要な場合があります。その際の工事施設費用は別途買主様の負担となります。
【結露の恐れの例】
・天候や室内の使用状況によっては、窓ガラス、天井、壁等に結露が生じる場合がありますことを予めご承知おきください。
【騒音の例】
・地下室の換気扇の音が１階・２階で聞こえます。
【メーターが１階と２階で分かれている場合の例】
・対象不動産は二世帯住宅として使用されていた経緯があり、ライフラインのメーターが１階と２階で分かれています。
【地下車庫の例】
・対象不動産の地下車庫の水抜き穴から生じる雨水を排水するため、隣地敷地内に排水パイプが接続されています。
【基礎のクラック補修の例】
・対象不動産の基礎の一部にはクラックがあり、シーリングで補修されています。
３．生活環境についての重要事項説明の例
【周辺環境の例】
・本物件○約△ｍの距離に○○川があり、本物件は○○川の河川区域内にあります。
・対象不動産周辺地域には、飲食店が点在する為、当該店舗の営業による騒音、臭気等が生じる場合があります。
・対象不動産は、工業地域に所在する為、周辺には工場等が点在しており、工場の操業や工事車両の通行に伴う騒音、振動、臭気等が生じる場合があります。
・対象不動産は、商業地域内にあり、周辺には店舗や営業所等が点在しており、店舗や営業所の運営に伴う騒音、車の頻繁な移動が生じる場合があります。
・空港が近いため航空機等による騒音があります。
・対象不動産の存する地域は電波障害が生じる地域の為、TV等を視聴する場合には有料ケーブル等を利用する必要があります。
・本物件の周辺の土地、建物等は第三者の所有であるため、将来においては周辺の環境（日照、眺望、採光、電波受信状況等）が変化する場合があります。
・対象不動産〇側約△mの距離にある道路は、幹線道路であるため、通過車両等による騒音、振動等が生じる場合があります。
・対象不動産〇側約△mの距離にある〇○病院は救急指定されている為、昼夜を問わず緊急車両等の通行によるサイレン音等が生じる場合があります。
【ゴミ集積場の例】
・ゴミ集積場については、現在および将来にわたり、地元自治会にて協議の上、決定、運営されています。また、ゴミ集積場所を新設する場合並びに変更する場合は、その場所を利用する当事者間で協議の上決定されます。その決定においては、使用する全ての当事者の宅地前面にゴミ集積場所が設置される可能性があります。
【地元自治会加入の例】
・買主様は近隣居住者と相互に協力して良好な住環境を維持増進させるように努めるものとします。尚、近隣住民において既に結成されている自治会等に加入して頂く場合、加入手続・会費納入方法等については、地元自治会の指示に従ってください。
まとめ
