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旭市の産業と特産品
旭市の産業は農業を基幹産業として農業産出額は千葉県内1位(千葉県は全国5位)で、特に野菜、畜産は県内1位、米は県内2位となっています。また、漁業では旭市の特産品にもなっている丸干しイワシは生産量日本一でもあります。漁港は飯岡漁港があります。また、食肉や乳酸品なども生産しています。
1.旭市の農産物特産品
旭市の農業生産額は400億円を超え、全国の市町村で10位以内に位置する全国屈指の生産地で、千葉県内でも有数の農業地帯です。全国的に知られている、キュウリやトマトなど野菜栽培、水稲栽培やメロンやイチゴなど果樹栽培・花卉栽培、県内有数の畜産物等、全ての農産物が揃い、首都圏の台所を支える食料基地となっています。認定農業者も500名を超えるなど、そのレベルも高く、東京都市圏で高値で取引される農産物を多数産出している生産地です。
(1) 飯岡メロン
旭市の夏を代表する「飯岡メロン」は、甘味が強く、香りの良さが自慢です。品種では、「貴味(タカミ)」、果肉がオレンジ色の「タカミレッド」、網目が細かく見た目が美しい「オルフェ」などがあります。貴味メロンは6月上旬から7月下旬まで出荷され、肉厚で香り高くまろやかな味わいがあります。糖度は16度以上にもなり、皮の裏側までぎっしりと甘味が詰まっています。
(2) いちご
県内トップの「いちご」の産地である旭市では、様々な品種が栽培されており、毎年12月のシーズンには電球の温かな色がハウスを彩ります。夜冷育苗や山上げ育苗などの促成栽培によって11月から市場に出回り、収穫のピークをずらしながら、初夏まで常に高い品質を保ちます。品種はアイベリー・ふさのか・紅ほっぺ・とちおとめ・さちのかなどです。
(3) きゅうり
国の指定産地であり、県内1位の出荷量がある一大産地です。品種は、フリーダムや四川きゅうりなどです。最近はスイーツやフライなどにも調理され、年代を問わず大人気です。越冬キュウリや春キュウリは特に有名で、路地物が出回らない11月~6月の時期にみずみずしいキュウリを供給しています。
(4) 完熟トマト
旭市は国のトマトの指定産地で、生産額でも国内トップクラスを誇ります。市独自のブランドである味彩トマト(あじさいとまと)は、ほどよい甘味と爽やかな酸味が評判。7月頃から9月下旬まで収穫されます。
(5) 春菊
旭市は、全国でもトップクラスの春菊の産地です。旭市の春菊は温暖な気候のもと、ハウスで栽培しているため、やわらかさが自慢です。定番の鍋物のほか、サラダや天ぷらなどにもオススメです。
(6) パセリ
全国トップクラスの産地である旭市のパセリは、かき揚げやサラダなどで食べられ、緑が濃く、葉の縮れが細かいものが新鮮です。
(7) 肉厚マッシュルーム
旭市は全国トップクラスの産出額を誇るマッシュルームの産地で、有機肥料で栽培され、味の濃さが評価されています。旭市のマッシュルームは、肉厚で歯触りが良く、特に香りと味わいの濃厚さが特徴です。バター炒めにシチュー、きんぴらや肉詰めなど、調理方法も様々です。
(8) 白瓜・ししとう
白瓜は干潟地区を中心に生産され、出荷額は全国第2位です。水分を多く含んでいることから「夏バテ予防」や、食物繊維も含むことから「整腸作用」や「大腸がんの予防」に効果があるといわれています。出荷は、3月下旬~旬は6月です。
ししとうの産出額は県内1位です。小型で肉が薄く、種ごと食べられます。最近は大型の甘唐などの生産も進んでいます。
(9) 大根・ニンジン
千葉県産大根は、青首大根が主流で、青首大根は甘みが強いです。大根の首の緑色の部分は、土の上に出て日に当たった部分です。
ニンジンは、冬人参を主力として全国第2位の生産を誇り、5月下旬~6月、12月が旬です。従来品種と比べてカロテンの含有量が多く、肉質もやわらかです。
(10) 長ネギ・九十九里海っ子ねぎ
特産の長ネギは、麦の裏作として秋冬ネギ栽培が盛んになり、現在は、春ネギ・秋冬ネギともに市場で高い評価を受けています。九十九里の太陽と海水散布を受けて育つねぎは、30項目の厳しい統一ルールを守った「九十九里海っ子ねぎ」として出荷されています。
(11) さつま芋・落花生
江戸時代に八代将軍吉宗の命で、千葉県でさつま芋栽培が始まり、数年かけて栽培に成功し全国に広がりました。千葉県産さつま芋は、伝統と自慢の味覚です。生産量日本一を誇る千葉県の落花生は、旧成東町が千葉県落花生発祥の地です。落花生の王さまと呼ばれる「千葉半立」の種子を厳選し、千葉県の栽培基準に基づいた環境にやさしい農法で栽培しています。
(12) 梨・幸水・豊水・新高
千葉県は梨の栽培適地で、栽培面積・収穫量・産出額ともに日本一を誇ります。幸水・豊水・新高が栽培されています。有機質肥料や減農薬栽培が進み。8月~10月に収穫されます。
(13) 米
旭市は早場米の産地です。通常、新米といえば10月頃ですが、旭市では8月下旬頃から新米が食卓に上ります。品種はコシヒカリを中心に、ふさこがね、ヒメノモチが栽培され、萬歳米や幽学の里米などのブランド米も楽しめます。
2.旭市の畜産
日本の酪農は享保13年(1728年)、徳川8代将軍吉宗が当時の安房国嶺岡(現在の嶺岡乳牛研究所周辺)に、インド産の白牛3頭を輸入し放牧したのが始まりと言われており、千葉県が日本酪農発祥の地です。現在もその伝統が受け継がれ、酪農家戸数は都府県第2位(平成21年現在)、乳牛飼養頭数は第4位、生乳生産量は第2位の販売実績を誇る全国有数の酪農県です。県内各地で飼育されている「しあわせ牛」は、生乳を生産しています。
(1) 肉牛「しあわせ満天牛」
県内の旭市などで飼育されている「しあわせ満天牛」は、肉色鮮やかで、肉質きめ細かく、脂質のしっとりした旨さが魅力の牛肉です。
(2) 肉用豚
「マーガレットポーク」は、豚本来の味わいを引き出す高品質なでんぷん類を多く含んだ原料を豚に給餌することで、くさみがなく脂肪はほんのり甘い豚肉に仕上がります。千葉県食肉公社は旭市にあり、特に養豚が盛んな旭市は、豚肉生産は県内1位、全国4位の出荷額を誇ります。
3.旭市の漁業
千葉県内第2位の水揚げ量を誇る飯岡漁港があります。水揚げ量は千葉県内2位で、カタクチイワシの水揚げ量は全国2位、伝統加工品の丸干しイワシは日本一の生産量です。
漁港東側の海岸線には屏風ヶ浦と呼ばれる海食崖があり、高さ40~50mの断崖が約10kmにわたり連なっており、対照的に漁港西側は、刑部岬を境として九十九里の砂浜域が連なっています。地域の拠点漁港になっている飯岡漁港には、九十九里特産のイワシを中心に、季節に回游して来る豊富な種類の旬の魚や、名物アンコウなどが水揚げされています。刺網漁・船びき漁・底びき漁・釣り漁などが主な漁法で漁業が営まれています。
(1) 九十九里地はまぐり
千葉ブランド水産物にも認定されている「九十九里地はまぐり」があります。ブランドに認定される品は殻長5cm以上で旨味たっぷりです。身が大きくダシがあふれ、食感の良さが特徴です。焼きはまぐりや酒蒸しなどで有名です。
(2) 磯ガキ
磯ガキは地元で獲れる天然モノの「岩ガキ」を言い、産地となっています。旬は5月から8月で、手のひらサイズのものもあります。「海のミルク」といわれるほど栄養に富み、風味は抜群です。
(3) 真イワシ・カタクチイワシ・ウルメイワシ
沖合域を流れる黒潮と親潮の影響を受ける九十九里沖は、水温や塩分の濃さが、イワシ類の生息に適し、餌になるプランクトンも豊富に繁殖している海域で、イワシ類などの回遊魚の好漁場が形成されています。九十九里浜は、江戸時代からイワシ漁が盛んな漁村で、日本一のイワシの漁場があり、豊富な種類のイワシが漁獲され、飯岡漁港には、季節の新鮮なイワシが安定して水揚げされています。
(4) 丸干しいわし
歴史は江戸時代までさかのぼる特産の「丸干しイワシ」は、伝統的な地場産業として受け継がれています。旭市のふるさと産品に指定されている「イワシの丸干し」は、生産量日本一を誇る自慢の産品です。いわしの獲りたてを塩漬けにして天日で干したもので、良質なタンパク質やDHAなど栄養たっぷりの健康食品です。
(5) シラウオ・シラス
シラウオは、カタクチイワシの稚魚で、水揚げされた新鮮はシラウオを、茹で上げた「釜揚げシラス」、天日干しした「ちりめんじゃこ」などで食されています。カルシウムを多く含み、コレステロールを下げるEPAも多く含みます。ビタミンDも含んでいるのでカルシウムの吸収も促進される天然の健康自然食品です。飯岡漁港の近くには、シラス専門店がたくさん並び、季節の旬のシラスを求める買い物客で賑わいます。
(6) 真サバ・秋サバ・ゴマサバ・真アジ・小アジ
沖合域を流れる黒潮と親潮の影響を受け、サバ類やアジ類などの回遊魚の好漁場が形成されています。背中が濃い青緑色の斑紋とお腹が銀白色の真サバ、そしてゴマサバは、昼は深海に生息し夜間は表層に浮上します。また、アジ類も豊富に漁獲され、美味しい真アジ・小アジが安定して水揚げされています。
(7) 天然ヒラメ・天然カレイ
九十九里沖合は小魚やプランクトンが豊富で、沖合には、カレイやヒラメなどが集まる好漁場が形成されています。カレイはイシガレイ・マコガレイ・ナメタガレイと種類も豊富です。
(8) 鯛・金目鯛
九十九里沖合では、高級魚の真鯛などの恰好の餌となり太った真鯛が水揚げされます。金目鯛は脂が乗って甘みが非常に美味しく、特に、脂が乗る冬と6月頃の産卵前が旬と言われます。
(9) 伊勢海老
伊勢海老は、夜間エサを探しに活動する習性を利用した、「刺し網」と呼ばれる網を夕方に海底に仕掛け、翌日早朝に網を揚げて漁獲します。
(10) 冬の味覚アンコウ・風物詩あんこう吊し切り・ショウサイフグ
飯岡漁港には、冬の味覚のアンコウが水揚げされます。冬のあんこう鍋の最盛期には、温泉旅館・民宿等や食事処などで「あんこうの吊し切り」が行われています。また、9月~1月が旬のショウサイフグは、銚子沖の砂場で漁獲される上品な白身魚で、お刺身や一夜干し、鍋などで喜ばれます。
(11) 初カツオ・日戻り鰹・戻りカツオ・天然ブリ
初カツオは初春の頃、フィリピン近海から黒潮にのって千葉県沖にやってきます。沖に達した鰹が漁獲され初カツオとして水揚げされます。天然ブリは、春から夏は北上し、秋から冬は南下し、とくに南下を始める「寒ブリ」は美味しく地元漁協で水揚げをしています。
(12) サワラ・地魚スズキ
一本釣り漁で、旬のサワラが水揚げされます。名前が変わる出世魚で、サゴシ・ナギ・サワラと変わり最大1mを超える大型魚になります。ビタミンB2・ナイアシン・カリウムを豊富に含み、冬~春にかけてのサワラにはIPAやDHAもたっぷり含まれ、動脈硬化・高血圧・心臓病の予防・美肌効果や口内炎の予防など効果が言われます。地域海域に生息するスズキは、夏に旬を迎える魚で、大きい目の物は高級魚として出荷されています。スズキはブリと同じように出世魚で、セイゴ・フッコ・スズキと呼ばれます。
4.商業
かつては千葉県内の太平洋沿い地域(海匝地域、山武地域、長生地域、夷隅地域)では茂原市、銚子市に次ぐ第3の商業都市であり、旭商圏を形成する商業中心都市・準商業中心都市でしたが、隣接する自治体にロードサイド店舗が多く出店したことにより商圏が縮小しています。]
旭市の夏を代表する「飯岡メロン」は、甘味が強く、香りの良さが自慢です。漁業では、千葉県内第2位の水揚げ量を誇る飯岡漁港があります。九十九里地はまぐり、磯ガキ、真イワシ・カタクチイワシ・ウルメイワシなどが特産品です。